フリーメイソンの歴史的空間
ロンドンの中心部、ホルボーン駅から10分ほど歩を進めると、慌ただしい雑踏の合間、アート・デコ様式の荘厳な建物が一際目を引く " Freemason's Hall / フリーメイソン・ホール " へと辿り着きます。
1717年に設立されたフリーメイソンの発祥地イギリスのグランド・ロッジにあたるこの場所は、1927年に建てられた建造物の一部が一般にも解放されていて、あまり目にする事の出来ない過去のメイソンの道具や資料の数々が展示されています。
また、そんな博物館に付随する形で、それらの資料を実際に手に取り読む事が出来る図書館としての機能を持ち合わせ、貴重な本の数々と、そこに付随する歴史、美しい道具、それらはいつまでも古びる事の無い魅力を持ち合わせています。
メイソンのオブジェ、シンボル
建物内部の至る所の窓には、美しいステンドグラスがはめ込まれ。差し込む光までもが美しく計算されたその空間、大理石で作られた階段を昇ると、やがて長い長い廊下へと辿り着きます。
ライトから、天井や床の装飾、ドアノブや絨毯など、あらゆる物がしっかりと作られていたこの時代特有の建築様式に感銘を受けながら、その先に佇む博物館。
そこには貴重な資料の数々が展示されています。
メイソンのオブジェやシンボルは、一貫して「意味」というモノが重要視されていて、全てのデザインや文様の配置に明確な理由がある事がとても魅力的です。
それも科学や数学という普遍的モチーフが多用されるために強い説得力があり、美に対するこだわりと相まって、本当に魅力的な物々で溢れています。
また儀式に使用される刀や衣類、装飾品の数々は、人に見せるという概念が根底に有る為、どれも美しい装飾に彩られていて、いくら眺めても飽きることの無いデザインが本当に美しく。
また、一日に数回、ガイドの方の解説付きで博物館の更に奥を見て回る事ができ、その歴史や意味などを一つ一つ丁寧に紐解いてくれ。
そこには各時代のグランドマスターの肖像画、グランドテンプルの天井や至る所に施される美しいモザイク画など、圧倒的なまでの細密で行き届いたデザイン、最高峰の匠の技の数々を目にする事が出来ます。