至宝の医学アンティークのコレクションの数々

19世紀後半から20世紀初頭、当時の薬の常識であった粉薬や液体に加えて、現代の私たちがよく知る錠剤の概念を作りだし、莫大な財産を築いた科学者 " Sir Henry Wellcome / ヘンリー・ウェルカム "

その資産を基に設立された医療と科学とアートを融合した博物館、" Wellcome collection / ウェルカム・コレクション " では、彼が生涯をかけて集めた150万点にも登ると言われる医学関連のコレクションの一部を公開しており。

医学の歴史から最先端の医療まで、その進化の一端を垣間見る事が出来るのですが、中でも、蓄えられた膨大な量の医学関連アンティークのコレクションは素晴らしく。

医療器具歴史的背景と共に、機能を持った究極のプロダクト「医療器具」の数々とアンティークの経年変化との美しい融合に心と目を奪われます。

アンティーク医療器具

まずは並べられた美しい薬品瓶の数々とウェルカム本人の資料が展示されたスペース。冒頭に書いた様に錠剤の発明という偉業と、そこから得た富による、現代の医学への貢献、推進への寄付などの様子が記されています。

さらに進むと、木製の美しい壁面に囲まれた真っ赤なショーケースの中に並ぶ、アンティークの医学資料の数々が姿を現します。

• 
• 

写真は、解剖のデモンストレーションを表すモデル、18世紀のヨーロッパで使用されていたものなど、滅多に見る事の出来ない珍しいコレクションの数々が並べられ。その奥には、医学に関係する奇妙な絵画、オペの道具や、義足、義手などのアンティーク医療器具の数々が並びます。

• 
• 
• 
• 

医学という人間の生死に古くから関わる重要な場面において、必要な機能を伴って洗練されていった医療器具の数々、いかに合理的に機能を果たすか、という事を追い求めた結果このようなフォルムへと辿り着き、それらがこうも美しく見えてしまう、ということに改めて関心が湧きます。

" 機能や意味 " を伴って、はじめて " 美しさ " というモノが生じるのだと、考えずにはいられません。